牛乳
表示義務がある特定原材料特徴と注意点

- 加熱や発酵処理によるアレルゲン性は、ほとんど変わりません。
- 牛乳・乳製品をとらないことで、カルシウムが不足しやすくなります。小魚など他食品でカルシウムを積極的に補いましょう。
- 牛以外の動物の乳(ヤギ乳、めん羊乳)は表示対象外ですが、牛乳と交差反応*1を起こすことが多いので、注意が必要です。
- 牛乳成分を含む医薬品がありますので、病院で薬の処方を受ける時やドラッグストアなどで家庭薬の購入時などには、医師や薬剤師に確認しましょう。
- 乳製品に関する加工食品の表示は複雑ですので、正しく理解しましょう。
*1 交差反応:原因食物(花粉)のたんぱく質(アレルゲン)と構造が似たたんぱく質をもつ食物に対して、アレルギー反応をおこすこと。
食べられないもの

- 牛乳
- 乳製品
・ヨーグルト、チーズ、バター、生クリーム、はっ酵乳
・れん乳、粉ミルク、アイスクリーム
- 乳製品を含む加工食品(一例)
パン、パン粉、洋菓子、チョコレート、ルウなど - 乳を示す食品表記(表示)例
ホエイ、カゼイン、脱脂粉乳、乳糖(牛乳アレルギーの方の多くは摂取出来ますが、専門医に相談してください)
除去する必要のないもの
- 乳糖・牛肉
基本的に除去の必要はありません。
紛らわしい表示例
- 「乳」という文字があっても、乳成分ではないもの
・乳化剤(卵黄、大豆、牛脂などから作られている)
・乳酸カルシウム、乳酸ナトリウム
- 「バター」という文字を使用していても乳製品ではないもの
・カカオバター
◆「原材料表示」を良く確認して、加工食品を上手に取り入れましょう。
牛乳アレルギー用ミルクについて
牛乳アレルギー用ミルクによる代替が可能です。
乳製品と食べられる範囲について
牛乳アレルギーの原因となるたんぱく質は、乳製品によって含まれる量が異なります。例えば、同じ乳製品であっても、チーズには豊富に含まれますが、バターは脂質が多く、たんぱく質が少なくなっています。栄養摂取の面からも、専門医に相談しながら、「食べられる範囲」(食品の種類や量)を把握することが大切です。
※症状の有無には個人差がありますので、除去や摂取、食べられる範囲の確認に関しては、自己判断せず、必ず専門医に相談しながら行ってください。
牛乳、乳製品を使わず美味しく食べる:代替食材と調理の工夫

- 手作り洋菓子の材料
・豆乳や豆乳ホイップ
(豆乳製品には、カルシウムの他、骨の形成に欠かせないビタミンDを添加した製品もあります)・ココナッツミルク
・アレルギー用ミルク
・果物のピューレ
- シチュー、グラタン
・米粉やデンプン(片栗粉やタピオカ粉、コーンスターチ)でとろみをつけることができます。また、すりおろしたり、やわらかく煮崩したジャガイモやカボチャをシチューやポタージュに利用することもできます。乳成分が入っていないアレルギー対応マーガリンと米粉でルウを作ることが可能です。アレルギー対応のルウも市販されていますので、原材料を確認して利用しましょう。