開催レポート2024年
【坂東市学校健康教育研究部研修会】
食物アレルギー研修会を行いました

開催日:2024年11月17日(火) 
場所:茨城県坂東市役所

11月17日、茨城県坂東市役所にて、坂東市内の養護教諭・栄養教諭・保健主事の先生方を対象とした「坂東市学校健康教育研究部合同研修会」(主催:坂東市学校健康教育部会)の一環として食物アレルギー対応・エピペントレーナーを用いた緊急時におけるシミュレーション研修を行いました。

第一部:食物アレルギーの基礎知識

まずは、食物アレルギーの基礎となるアレルギー発症のメカニズムや原因食品、学校での食物アレルギー対策などの内容を中心に、過去に学校現場で起きた食物アレルギーに関する事例の紹介や、緊急時の対応についてお話ししました。
また、第二部で実施するシミュレーションの予習も兼ねて、エピペントレーナーを用いた「エピペンの使い方」や「使用すべき症状の確認」を行いました。

第二部:アナフィラキシー発症時の対応シミュレーション

アレルギー反応

過去に起きた事故事例をもとに、食物アレルギーを持つ児童が給食時の誤食によってアナフィラキシーを起こしたことを想定したシミュレーション研修を行いました。
先生方には、3班に分かれて事前に振り分けた役(誤食した児童・担任・養護教諭・隣のクラスの担任など)になりきり、教室での発症から病院に救急搬送されるまでの流れをロールプレイング形式で行っていただきました。普段の子どもたちの行動の再現にも温かい想いを感じました。

第三部:総括

活発な議論が飛び交い、情報交換の場となっている様子。

第一部と第二部を受講して、自校で必要だと感じたこと、日頃抱えている疑問について話し合っていただきました。参加された先生方の所属はみなさん異なる学校でしたので、ご自身の学校ですでに取り入れている内容や、この研修から感じた必要な対策などの意見交換の時間を設けました。

先生方のコメント
  • エピペンの使い方の再確認ができました。1 人(担任)だとあわててしまうので、できるだけたくさんの人数で対応する大切さをあらためて感じました。[50代、保健主事]
  • ロールプレイを通して、エピペンの使い方、アレルギーが起きた時の対応の仕方を見直す良いきっかけとなりました。常にマニュアルを見直し対応していくことが大切だと思いました。[20代、栄養教諭]
  • 頭でわかっていても、実際にロールプレイ研修をやると焦りがあり上手くできないこともあるので、繰り返し研修が必要だと感じました。また、先生方の連携が早い対応につながると思うので、共通理解をしっかりとはかりたいと思います。[30代、養護教諭]
  • ロールプレイを通して、実際に起こった時の対応やその時の気持ちなど想像し考えることができました。先生方と話し合ったり、エピペンの使い方を改めて学んだりできとても有意義でした。ありがとうございました。[30代、保健主事]

食物アレルギーの知識やエピペンの使い方は、頭で理解していても実際に使用する状況になった時、すぐに行動に移すことができるかという点がとても大切です。

今回の研修は、参加された先生方の学校における対策の再確認や新たな課題の洗い出しをするきっかけにしていただけたようでした。

児童の安全・安心を最優先に考え、食物アレルギーによる事故を未然に防ぎつつ、万が一の際にも的確な行動がとれるように日ごろから熱心に取り組んでくださる先生方に尊敬の念を込めて、食物アレルギー対応の現状をお伝えすることができました。

この様な取り組みをより多くの学校や施設で実践いただき、食物アレルギー対応の普及に貢献していくことも財団の大きな使命であると考えています。


【参考リンク】

食物アレルギーひやりはっと事例集 (藤田医科大学 総合アレルギーセンター)

アレルギーポータルより アレルギーの本棚 【行政・学校関係者の方向け】



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